甲子園_20160320

三連休の真んなかの日。目覚めてみれば、神戸の空は薄っすらと晴れて、気持ちの良い陽が差していた。朝食をとりつつテレビをつけてみれば、そこに映っていたのは多くの高校球児たち。

そうか……今日は春の選抜の開幕日だった。緊張と誇らしさとに、胸を膨らませ行進する球児たち。これを見ると、そこはかとない春の訪れを感じるとともに、訳も問わない爽やかさの様なものを感じるのは僕だけではないだろう。何故か “生きてゆく理由は問わない約束の少年少女が光る湘南” (by 早坂類) と云う歌が胸をよぎったりもする。

そんな若さの刹那の無心さ、とでも云う様なものが不意に胸に去来し、同時に、ふと思う。そこではないか……と。僕は甲子園から程近い神戸よりに住んでいるのだが、この地に来てようやく一年と云ったところ。まだ甲子園に入った事がなかった。こちらに居るうちに甲子園での高校野球を見ておくのも悪くない。いや、近いのだから、まずはどんな様子かだけでも見ておこう。

と云う訳で、開幕式も終わったところで出掛けてみた。何と云っても外野は無料なのだ。眼の前に拡がる緑の芝と濃い土の色が清々しい。ちょうど二試合目の、常総学園 vs 鹿児島実業の試合が始まったところだった。ふむ……これが甲子園の風。そしてまた、試合もさる事ながらアルプスでの応援をリアルで見たのも初めてだった。外野からなので画像の様な感じなのだが、それでもその熱気はひしひしと伝わって来る。これがライブ。

鍛えられた応援。そして一心不乱に楽器を演奏し、声を出し、身体を動かす生徒達。思えば、僕はいま、この様に夢中になれるものを持っているだろうか。ワクワクし、そして我を忘れて一心不乱になれるもの。そう思うのは僕だけだろうか? もちろん、懸命になる事はある。だが無心になっているだろうか。これは重要な事ではないかと思う。そう云う瞬間を日常に多く持っていれば、僕たちの心は、時に悩みつつも健全でいられる様な気がする。ある種の羨ましさを感じると共に、そんな瞬間を大切にしたいと思う。

そしてまた思ったことがある。人から懸命に応援されるという事は、これほどまでに嬉しく、心を強くするものなのかと。無論、僕が応援された訳ではない。見ていただけだ。それでも熱のこもった応援を聴き、その声が心に響き、その姿を眼にすれば、そんな気持ちになって来るのだ。不思議なもので……。そして歳を重ねるうちに、そんな機会が失われつつあるような気がする。そうか、人から応援されるという事は、こんなにも……と云う実感を持たざるを得なかった。

いろいろな意味で、貴重な一日になったと思う。

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