拙い作品ですが、ちょっとしたCoffee Breakのお供になれば……。
「都市の黄昏」
賭けてみる程のリスクもないままに、
危険な刺激に身を任せていた。
逃れられない調和のなかで、
気違いじみたダンスを踊っていた。
嗚呼、誰かが見た様な夢。
嗚呼、何処かで聞いた様な恋。
都市を覆う、見えない空は、黄昏て、
薄明るい闇が、あたりを包んでいる。
降りしきる雨の音の様な旋律が、
黄昏に、低く流れて、止む事もない。
嗚呼、誰かが見た様な夢。
嗚呼、何処かで聞いた様な恋。
噛みしめた唇に、本当の事を云う、少女の涙。
ありふれた台詞に、思いを込めた、紳士の声は、
人込みに紛れて、誰に届くわけもない。
傷つく事と、失う事と、を避けながら、
演じられるなかで、日々が流れている。
賭けてみる程のリスクもないままに、
危険な刺激に身を任せていた。
逃れられない調和のなかで、
気違いじみたダンスを踊っていた。
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